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東三河県庁のごはん日記

東三河の特産品を訪ねて No3 ~愛知丸ごはんシリーズ(株式会社平松食品)~

2018/11/20 13:19 イベント

みなさんこんにちは!東三河県庁の公式キッチンです!


今回は、日本の伝統食品であるつくだ煮を作り続け、その食文化を世界にも広げようと積極的に取り組まれている、株式会社平松食品をご紹介します。

同社は、県内唯一の水産高校である地元蒲郡市の県立三谷水産高校とコラボし、「愛知丸ごはんシリーズ」の展開もされています。

つくだ煮の作り方から海外展開、高校生とのコラボに至る経緯などを、商品企画本部長の平松大地さんに伺いました。


-平松食品の歴史や商品について教えてください。-

のりの養殖や魚貝類に恵まれた三河湾の漁場を持つ愛知県豊橋市。1922年、この地であさりやはぜのつくだ煮加工を始めたのが、平松食品の創業者平松安治です。戦後の1948年には合資会社として法人化し、昭和30年代後半には近隣の漁港で水揚げされるようになるメヒカリをつくだ煮にすることが盛んになり、それをきっかけとして地元つくだ煮業界では昭和40年代後半までにはメヒカリの甘露煮が業界において一定のポジションを得ることになります。

その後、サンマやイワシなどの冷凍魚を原材料とする甘露煮を開発。計画生産も可能となり、近代化が始まりました。昭和62年に同業他社へ修業に行っていた現社長の平松賢介の入社を機に、鮮魚加工処理ラインや低温解凍機、遠赤外線セラミックロースターなど先進的な設備ラインを導入します。それまでは業務用としてつくだ煮問屋のみのルートだったのですが、水産市場ルートを開拓することができ、より消費者に近い販売ルートが大きく広がり、1998年には小袋真空包装技術を確立し、生協ルートや土産物ルートにも拡大していきました。

2000年には、豊川市御津町にHACCP対応の御津工場を新設、衛生環境を整備し一貫生産を可能とした新工場が、つくだ煮の新しい可能性を切り拓いています。

商品の内訳は、いわし商品が6割、さんまが2割、残りはあさりやししゃも、わかさぎ、ちりめんなど魚貝類のつくだ煮です。海外の料理人のアイデアから生まれた「TERIYAKI-FISH」や、高校生とコラボして生まれた「愛知丸ごはん」シリーズなども販売しています。


-愛知丸ごはんシリーズはどういった商品ですか?-

三谷水産高校の実習船「愛知丸」で釣ってきた原料を使用したつくだ煮と特製のジュレと合わせた新感覚のジュレのつくだ煮です。高校生と共同で商品化を行い、揺れる実習船で手軽に食べられるようにジュレのタイプという全く新しいつくだ煮の開発を行うことにしました。炊きたてのあったかご飯とはもちろん、お寿司やうどん、パスタ、野菜スティックなど、アイデア次第でいろいろなシーンで活躍する新感覚のつくだ煮です。


-船の上でも食べやすいようにと、ジュレ状のつくだ煮にしたんですね。地元の高校とコラボすることになったきっかけを教えてください。-

三谷水産高校では海洋実習でカツオの一本釣り漁を行っています。しかし生徒が釣り上げるカツオはサイズがバラバラで、市場価値が低く、卸し先がほとんどありませんでした。

「実習で釣ったカツオを地元に流通させたい。どうしても、水揚げされているカツオの姿を生徒に見せたい。」という校長先生の熱い想いを聞き、高校生の釣ったカツオを使用した商品化が始まりました。


~おしえてレシピコンテスト~

平松食品では、毎年春と秋の年2回、「おしえてレシピコンテスト」を開催し、つくだ煮を使ったオリジナルレシピを一般の方から募集し、審査、表彰しています。今年の9月に開かれた第36回のコンテストでは、「インスタ映え抜群!簡単お手軽アイデアレシピ」をテーマとして、

「愛知丸が釣ったまぐろとしょうがのごはんじゅれ」

「愛知丸が釣ったまぐろと明太子のごはんじゅれ」

を使ったオリジナルレシピを募集しました。


その中で「最優秀賞」「準優秀賞」「優秀賞」を獲得したレシピ3品をご紹介します。

おいしいのはもちろん、どれも非常に簡単にでき、食べ応えも十分ですので、ぜひ作ってみてください!


-つくだ煮を作る際のこだわりなどを教えていただけますか?-

つくだ煮製造には3日間の製造工程がかかります。昔からの伝統技術、魚籠、竹籠を使用した釜詰め工程などを大切にしながら、最新の衛生規格を認証して、安心安全なつくだ煮を製造しています。創業時から継ぎ足しで使用している「秘伝のタレ」を使うことで、奥深い味わいのつくだ煮を造り続けています。


~いわし、さんまなどのつくだ煮製造工程~

<1日目:加工・焼き・釜詰め>

・加工を施された原料は、一度乾燥させ、適度な水分になったところで、焼きの工程に入ります。

・焼き上げた後は、一度熱を冷まし、魚竹籠に手作業で丁寧に放射状に窯詰めされます。

<2日目:炊き>

・一晩寝かした釜を2~3時間かけてじっくりと、秘伝のタレを足しつつ炊き上げます。

・釜揚げされたつくだ煮は、調味液にひたされたまま、味がしみこむように一昼夜寝かします。

<3日目:仕上げ>

・2日目の眠りから覚めたつくだ煮は、最後にタレをかけられ、それぞれ指定したトレイに詰められます。かけられるタレには寒天類が含まれており、つくだ煮をコーティングすると同時に菌から守るという、先達からの知恵も受け継がれております。


-最後に、今後の抱負をお聞かせください。-

2005年、平松食品はつくだ煮というものを海外ではどう評価するのか、ということを知るべく食品分野を中心とした製品の技術的水準を審査する「モンドセレクション」へ初めて出品しました。出品にあたっては、日本にしかないつくだ煮をどう表現するかも頭を悩ませました。醤油と砂糖で独特の旨み・風味を出すことから「TERIYAKI(てりやき)」と表現し、「さんま蒲焼」「いわし甘露煮」で出品しました。結果はというと、見事どちらも金賞を受賞。「最初は銅賞や銀賞から始まって2~3年で金賞、というのが普通」と聞いていましたので、この知らせには驚きました。審査項目の一つに「衛生」があり、HACCP取得も受賞に大きく貢献しているのではと思っています。まさにHACCPで海外進出を果たした形となりました。それから2018年、モンドセレクションに14年連続で出品を重ね、金賞を連続受賞しております。モンドセレクションに出品することは世界の食卓につくだ煮を広めることの小さな一歩かもしれません。しかし、この一歩があることでつくだ煮を少しでも多くの方へ広めることができます。文化というのは日本だけではなく世界にもあります。日本の文化つくだ煮以外にも世界にはすばらしい伝統食があふれています。その世界の伝統食に実際に触れることで、つくだ煮という文化を改めて理解し、そして世界に即したカタチへと進化させることができます。平松食品は今後も世界につくだ煮の文化を広め、世界の食卓につくだ煮を広めてまいります。


-いつか世界中の食卓に、日本の伝統食品つくだ煮が並ぶ日がくるかもしれませんね。ありがとうございました。-



昔ながらのつくだ煮はもちろん、高校生と一緒に開発したジュレタイプのものや、海外向けに作られたものなど、たくさんの商品を展開しておられ、まさに「温故知新」、伝統と時代をミックスさせた、新しい挑戦を続けてしてみえる会社だと感じました。


クックパッド東三河県庁公式キッチンでは、記事の中で紹介したレシピの他にも、「TERIYAKI-FISH」を使ったレシピも掲載していますので、ご覧ください。


http://www.bisyoku.co.jp/


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